第4回目レポート:ZUMBA&ストレッチ
ラテン系を中心とした世界の「音楽」と「ダンス」、
それにフィットネスエクササクズを融合させたダンスエクササイズです。
ジムでもらったレッスンのご案内チラシより
ZUMBAというコトバの響きがまず面白いし、「ラテン系」というワードにも惹かれました。
ラテン系というと、なんかノリがよくて楽しいそうなイメージ。単に「エアロビクス」というよりも、ラテンのダンスというほうが、楽しそうだし、実際はよくわからないから、楽しいかも!なんて期待も込めて。
ダンスをする人々というのはノリノリでいつも集団で行動して不良っぽいようなイメージがあるので、実際のわたしとは対極な存在です。でも、それはわたしとは対極であるからこその憧れ。ラテンダンスをノリノリで踊ってる人がいたらかっこいい!!と思います。まったくダンスの経験もありませんが、エクササイズだしきっと大丈夫なはずと今回はこちらのプログラムに決定。
ということでさっそく体験です。
ZUMBAに参加している人々
このプログラムは平日のお昼時。どんな人々が集っているのでしょう。
わたしは初参加なので、30分前にはスタジオに着きたいと思っていたものの、それでも家でぐずぐずしてしまい、開始20分前に到着。それでも1番。あれ?
まさかまさか、わたし一人なんていうことが・・・あるわけないよね?と思っていると本当に5分前くらいのギリギリの時間になって人々がスタジオ入り。参加者は全員で11名。
うん、少ないです。それに「主(ぬし)」がいるタイプのレッスンらしい。
「ちょっとーーー、○番のチケットないよ!誰もってる?」とかいって全員のもとを回ってきたり、
「先生がトイレ行っていい?って言ってるからさぁ、わたし、いいっていったのよ。ダメっていえないもんねぇアハハハハハ」
なんていう会話を、ボス的に目立つヒトが大声でしている。
どうも、これは「ご常連さんでかたまってるクラス」だと一瞬で察しました。これはヤバイ。場違いなところにきてしまったなぁ。
集まっている人々はおそらく50~60代。そしてインストラクターも同じくらいの年齢。わたしは40代前半なので、年齢的にも場違い感。
それに、みなさん素敵なウェアーを着ていらっしゃる。蛍光カラーのハーフパンツとか、スポーツブラ+大きくはだけたタンクトップとか、原色花柄のレギンスとか。60代くらいの方々ですよ?すごい。本気であこがれる。
一方の私といえば、全身真っ黒。だせえ。
もうね、こういうところから、このプログラムを全力で楽しもうという心意気を感じるってものです。この女性たちのプログラムが始まる前の楽しそうな雰囲気といったら!
ようやく始まる感じになり、わたしは初参加なのでもちろん一番後ろにポジショニングしていたのですが、
「わたしはうしろがいいのよ、若いんだから前に行って」
と一人のオバチャンに言われてしまいました。
初心者だから後ろが当然だと思っていたけれど、常連さんたちにはそれぞれ自分のポジションがあるのでしょう。はじめてのわたしには、みなさんのいつもの定位置は分かりません。わたしが「わたしだってうしろがいいんですけど!」などと主張しだして変な雰囲気になってはたまったものではありません。楽しく身体をうごかすことが目的なのだからと、ここはぐっとがまんして、従うことにします。
このようにしてわたしは「ダンス経験0、リズム感もなく初参加」で、前列で踊ることになってしまいました。
ZUMBAレッスン開始
インストラクターの元気な掛け声でレッスンスタート。このインストラクターは、始まる直前に頭に布(はちまき?)を巻きました。これがダンサーっぽくてとてもよい。気合入ってます。
今回のプログラムでは、最前列なので、インストラクターの動きは見やすい。見やすいが動きは早くて良く分からない。足の動きと手の動きもいろいろあって、どっちの足からとか、どっちから回すかとか、そういうのは全然分からない。
でもね、音楽は楽しい感じだし、何となく身体を動かしておけばいいか~という感じでなんとなく手や足や腰をふってました。
全員インストラクターも含めて、わたしよりだいぶ年上の方々です。その方々が実に楽しそうに踊っているのです。掛け声も
ンッ、ヘイッ!ンッ、ヘイッ!ンッ、ヘイッ!
ンッ、ヘイッ!ンッ、ヘイッ!ンッ、ヘイッ!
とまあ、女子中学生のバレー部みたいな声を出しながら。インストラクターが元気なのはもちろんですが、参加者も元気なのです。声はインストラクターと2~3人の常連さんが出しているようですが、この声があるだけで盛り上がりが全然ちがう。
わたしもちょっと参加したくて、ちっちゃい声で数回「ヘイ」と言ってみましたが、声のトーンが違うので、全然馴染んでいません。楽しくって楽しくって声がでちゃう~!って感じの「ヘイ」と、なんとか努力してしぼりだす平坦な声の「ヘイ」は、ずいぶんと違うものです。
曲が進むと参加者もどんどんノってきて、横移動のはずが近くの人と手を取り合ってスタジオ内を駆け回るみたいな構図に。インストラクターも踊りの見本を見せているはずだけれど、動きがあまりに自由でスタジオ内のいろんなところにいっちゃうし、前にも後ろにもフリーで動くので、よく見えない。
途中で
「これは、踊りを覚えようとかうまく踊ろうとかじゃなくて、とにかくノって楽しく動けばOKなのだわ」
と悟りました。悟るのが早かった。べつに、振り付けがあやふやであろうと間違えようと、なんでもいいんだな~と。まわりの人たちはとにかく楽しそう。そして各々の体力に合わせて、全力で足踏みしたり、足をふったり回ったり手を振り回したり。インストラクターも髪の毛を振り回して、奇声(?)を発しながら踊っている。参加者もにっこにこでいかにも健康にいいよねって感じ。
最初はインストラクターの動きに合わせて横・前・後ろに踊っていたけれど、途中からはほんとに何がなんだか分からない位ぐっちゃぐちゃ。このクラスはインストラクターが何人かいるの?ってくらい自信たっぷりに、人々の間をあおりながら踊ってくる人もいるし、なんとなく近くの人と、集まってポーズを決めたり。
このプログラムを一言でいうなら、
「誰かと一緒に踊ることの楽しさを味わう」
ってこと。
知らない人ばかりで、初参加はわたし一人だったけど、受け入れてもらっているんだなぁとおばちゃんたちの暖かさを感じました。
ちょっとした合間に
- 「このクラスはこんなもんよ。正確に踊れなくたっていいの」
- 「ここからは靴は脱いだ方がいいわよ」
とか、教えてくれたりもしました。
わたしは集団は苦手なので常に個人行動ですが、「知らない人と同じ空間を共にし、60分一緒に踊る」というのは、終わったあとの「みんなでその時間を作り上げた達成感」を感じられて楽しいなと思いました。そんなことを思うのは、わたしとしては非常に珍しいことです。
ふだん集団が苦手なわたしが、なぜ今回のクラスでそのように思ったのか分析してみました。
このレッスンが楽しいと感じた理由
- インストラクターと参加者の年齢層が高かったこと
- 動きがハード過ぎず、楽しめる範囲であったこと
- 周りの参加者が、初参加者にも優しかったこと
インストラクターと参加者の年齢層が高かったこと
今回のインストラクターの方は、50代が60代くらい。ピチピチの女性ではなく百戦錬磨で、イメージ的にスナックのママのような、お酒やタバコが似合いそうな、なんでもお見通しのような、歳を重ねた人だけが持つ独特の「包容力」を感じられる人でした。
インストラクターなので身体は締まっていますが、それでも若い人間からあふれ出る「圧倒的な肉体のパワー」は感じません。この先わたしが20代のピチピチになることはないので、「若いインストラクターのピチピチの身体を見て、素敵~と憧れる」のもありますが「こうやって身体を鍛えながら年を重ねていくことも出来るんだなぁ」というのも勉強になります。
そして、レッスン中の参加者に対する声掛けもまた「高齢者」への配慮がされていました。ストレッチの時には
「こんな季節は膝にきますからね、みなさんよく足首を回して下さいねぇ。
いいですか?思いっきりですよ、やさしくちゃあいけませんよ、効きませんませんからね。
思いっきりごりごりやりましょう。そうすると膝が痛くても歩けるようになったりしますからね」
といった話をちょっとハスキーな声で漫談みたいに話していて、聞いていて楽しいし、「スポーツジム」というよりは「介護施設の健康体操」というような雰囲気がありました。思わず笑いそうになりましたが、わたし個人としては大変なごみました。そのくらいゆるい方が続けやすいと思いました。
このプログラムに参加している元気なオババたちも、楽しいからずっと参加しているのでしょう。「この曜日のこの時間のこのクラス」に参加している人々の年齢層にあったプログラムとか動きとか雰囲気とかになっていくでしょうから、この雰囲気になじまない人は、苦痛だと思います。この50~60代の「元気派手ババア集団」に20代の男性が入ったところで、100%は楽しめないのではないかと思うのです。
動きがハード過ぎず、楽しめる範囲であったこと
1曲の長さがちょうどよい。程よいところで無理させない。ちょっと動きに慣れてきたかな、楽しいな~くらいとところで次の曲へ。程よく汗もかくけれど、ボディコンバット時に味わった「はぁはぁ、もうホントに死ぬんだけど」というヘトヘトで立ってもいられないほどのハードさはありません。
それはそうだ、オバチャン集団だもの。そんなハードにやったら本気でまずいでしょう、みんなそれなりのお年なのですから。楽しく無理なく、出来るようになっているんだなと思いました。
1曲1曲が短いので、その間にこまめに水を飲んで休憩することも出来ます。「疲れた」というよりは「ほどよく身体を動かして楽しい」方が上回りました。
周りの参加者が、初参加者にも優しかったこと
レッスンの最初に、「今日が初めての人」と聞かれて手を挙げたのはわたし一人。他の人はいつも一緒に踊っていて、すでに楽しい輪が出来ているようです。「完全にアウェーだな、わたし場違いだな」と思いながらのスタートでしたが、始まってみると、となりのオバチャンが気を使ってわたしの方へアピールして踊ってくれたり、手をつないでくれたり、気を使ってくれました。
他のオバチャンたちも、踊りながらも笑顔だったしわたしも笑顔を返したし、他人と関わるので疲れはするけれど、「そのクラスに溶け込んでいる」とまではいかなくても「馴染もうとはした」し、なんとなく「一緒にやれていた感」がしています。
初参加のわたしに話しかけたりしてくれる人もいました。
40代のわたしが圧倒的に若いのですから、いろんなクラスがあるものです。
ZUMBA&ストレッチ感想・まとめ
評価: 4.5とっても楽しい!同じプログラムでも、参加している年齢層によって違うかもしれませんが、わたしが参加したのは、とてもアットホームで元気な親切オババクラス。ほんと楽しかったです。引っ込み思案なわたしでも、こういう世界もいいな、音楽に合わせて身体を動かすのって楽しいなと、うかつにも思ってしまいました。音楽もアップテンポで、明るい気持ちになります。明るい気もちで気持ちよく身体を動かすためには、服装だって明るい色が似合う!わたしのとなりのオバチャンがきていた「ド派手色の花柄レギンス」くらいでちょうどいい。わたしの手持ちの服は黒が主ですが、このプログラムには明るい派手な服をきて、役者のように「自分の気持ちを明るく作って」参加したいです。派手なウェアを買いに行こうっと。