吉野家の牛丼。牛丼といえば吉野家。ということで、お好きな方は多いと思います。
そうなると、その牛丼を家で思う存分食べたいというのは吉野家ファンなら誰しもが思うこと。だけどちょっと検索するだけで、たくさんでてくるんですよね。吉野家の再現レシピ。
どれもさも自分が本物のような顔をしていますが、それぞれがちょっとずつ違い、何かのレシピを見て作っても「何か違うよなぁ??」という繰り返し。
おそらくここへたどりついた皆様も、

牛丼は大好きだからいろいろやってみたけど
まだ「これ!」というレシピに出会えていないんだよね
という状態ではないでしょうか。わたし自身もこれまでいろいろな牛丼レシピを読み、作ってきました。今回はわたしがつくる、家族のいうところの「吉野家よりうまい」牛丼のレシピをご紹介しつつ、どうしたら吉野家の味に近づけるのかということにスポットライトをあてて、「吉野家の牛丼」を徹底的に再現してみることにしました。試食を繰り返し、自分の舌のみを頼りに作ります。
この記事を読むと、こんなことが分かります。
吉野家の牛丼再現レシピと、より吉野家に近づくための5つのコツ
まずは、吉野家の牛丼を観察する
まずは相手の様子をしっかり観察するところから、再現料理は始まります。
つゆだくの牛皿。比較の為、二つ購入。
見やすくするために皿に移します。
この牛丼を一口ずつ味わいながら読み取ったこと。
材料
我が家のレシピ
牛肉 1500g
玉ねぎ 3個
だしの素 大さじ3
砂糖 大さじ3+小さじ1/2
醤油 140cc
コンブ 5×15cm
白ワイン 150cc
吉野家 再現レシピ
牛肉 1500g
玉ねぎ 3個
だしの素 大さじ2
砂糖 大さじ2
醤油 140cc+2日目に追加(60ccまで)
コンブ 5×15cm
白ワイン 150cc
我が家のレシピと吉野家の再現レシピでは、若干調味料の量が違います。作り方の手順は同じです。
作り方:レシピ


最初にすることは、肉をフライパン(もしくは鍋)にうつし、水を入れて揉むこと。肉を水の中に入れておくことで、肉質が柔らかくなり、かつ肉と肉がくっつかなくなります。
逆にこれをやらないと、肉と肉がくっついた、固い肉質の牛丼になるので、必ずやって下さい!


蓋をして、玉ねぎがくったりするまで煮て下さい。
昆布は、沸騰したら取り出して・・・なんて面倒なことはせず、そのままずっと煮て下さい。柔らかくなっておいしいので、牛丼の具として食べるといいです。


味が足りない場合にはここで、さらに醤油を足したり砂糖を足したりして下さい。ただ、一晩寝かせると味の表情が変わりますので、ここではあまりいじくらない方がよいです。
荒熱が取れたら冷蔵庫にいれ、一晩寝かせれば完成!
翌日食べる時には全体を温め、好みの味になるように少しずつ砂糖と醤油を足して調整をして下さい(ここで最終的な味を決めます)。
レシピのポイント
最初に玉ねぎを煮る
肉に火が通ったらすぐに火を消したいので(煮過ぎて肉を固くしないため)玉ねぎを先に煮ておきます。肉と同じタイミングで鍋にいれてしまうと、肉には火が通っているのに玉ねぎはまだ煮えていないことがあります。
肉を鍋に移すときは、出来るだけ水分をきる
水に浸かっている肉を鍋に移す時は、手で肉を掴んでしばらくもちあげ、出来るだけ水をきった状態で鍋に入れて下さい。ここでいい加減にがさがさっと肉をいれてしまうと、肉についてきた水の量が多すぎて肉に対してつゆが多すぎる牛丼となってしまいます。つゆだくも美味しいですが、肉を食べ終わってもつゆが大量に余ることになりますので、出来るだけ水を切りましょう。
その分を計算した上で、最初に玉ねぎを煮る水の量を400ccにしています。他の牛丼レシピを見てみると分かりますが、肉の量1500gで牛丼を作る場合、水400ccは異様に少ないです。そんなレシピは他にはないと思います。でも心配しなくて大丈夫。水気を切った肉を鍋に戻すと、煮ている間にちょうどよい水分量になります。
出来上がったら一晩寝かせる
しっかりと冷蔵庫で冷やして寝かせて、翌日食べた方が、全体としての味がまとまります。カレーの「一晩寝かせた方がおいしい」というのと同じです。出来立ての牛丼はどうしてもまだ若く、全体がなじんでいなくて、ちょっとトゲのある味なので、出来れば一晩寝かせましょう。
使うワインについて
より吉野家の味に近づけるための、5つのコツ
コツ1:肉を買う時に、肉質(脂ののり方)を見極める
どちらが吉野家の牛丼か分かりますか?


では次に生肉を選ぶ時のポイントです。

B:肉と脂が分かれている。
この肉の写真は吉野家HPからお借りしていますが、Bの肉質に近いことが確認できるかと思います。

赤身と脂身は6:4ということなので、この割合に近そうな肉を選べばよいと思います。
ちなみに、先ほどのAとBの肉は、同じ1パックの中の肉です。ですので、肉を選ぶ時は、並べてあるバラ肉から一番好み(脂のノリ方)の肉を選ぶとともに、1パックの中でも「好みの脂の乗り方が、より多い肉」を選んでください。
コツ2:玉ねぎの切り方について
吉野家の玉ねぎは幅1cmで、繊維にそって切られています。
わたしは玉ねぎの厚みにはこだわりはないので、適当に薄めに切ることが多いですが(左)、吉野家を目指すなら、右の切り方です。
吉野家の玉ねぎは少ししゃっきっと感が残るように仕上がっているので、この感じを再現したい場合は「玉ねぎがくたくたになる前」に肉を鍋に移しましょう。(わたしはくたくた玉ねぎが好きなので、がっつり煮ています)
コツ3:つゆのスッキリ感を再現する
これが吉野家の牛丼を傾けたところです。着目すべきはつゆにほぼ脂が浮いていないということ。これを再現するためには、完成した牛丼のつゆから出来るだけ脂を取り除く必要があります。


コツ4:ほんの少し、隠し味をプラス
肉1500gに対しておろしショウガ(チューブでOK)をこのくらいの量(小さじにほーーーんの少し)だけ入れます。吉野家の牛丼を食べた時に感じるごくごくわずかな刺激を、これで表現しました。

コツ5:しょうゆの量は、その日の肉の具合に合わせて最後に微調整する
最初に紹介した材料ですが「吉野家 再現レシピ」の方はこうなっています。
牛肉 1500g
玉ねぎ 3個
本だし 大さじ2
砂糖 大さじ2
醤油 1日目140cc+2日目に追加(60cc位まで。お好みで)
コンブ 5×15cm
白ワイン 150cc
黄色の線部分が、私がいつも作る牛丼とは違う部分です。わたしのレシピに比べて、だし少な目、砂糖少な目、醤油多めになっています。
醤油を入れるタイミングですが、この吉野家再現レシピでは1日目の醤油量は140ccとし、味が落ち着くのを待って二日目に全体を煮立たせてからさらに醤油を追加しています。口にいれると醤油がさしてくるような、醤油味の強い牛丼です。吉野家のつゆを少量口に含み、次にわたしの牛丼のつゆをひとなめし、醤油をちょっと入れてまた吉野家のつゆを口に含んで・・・・を繰り返して「だし感少なめ・甘味少な目・醤油の刺激強め」というキーワードのもと、吉野家の牛丼に出来る限り近づけました。
ただし全体の味は、その日に使う肉の脂の量(つゆの脂をどれだけ捨てるのか)とか、肉を移すときに一緒に入った水分量などによって、かなり変わってきます。今回のレシピを作った時は、肉の脂が強かったので、つゆの脂をすくいとる時に醤油まで持っていかれてしまっているため、醤油は多めだと思います。
二日目の醤油は、大さじ1を入れるごとにしっかりと混ぜて、全体の味を確認しながら好みの味になるまで足してください。最初から一気に醤油を入れてしまうと、しょっぱ過ぎて失敗する可能性大です。慎重派は大さじ1ではなく、小さじ1ずつ醤油を足しましょう。
吉野家の牛丼再現レシピ まとめ
試行錯誤してようやくたどり着いた吉野家のレシピですが、家族はいつもわたしがつくる牛丼の方がおいしいと言っていました。結局お母さんの味が好きなのですよね。わたしのレシピの方は、だし感と甘味の強い、家庭的な味です。吉野家再現レシピと合わせて、こちらのレシピもどうぞ!
編集後記
▼吉野家の容器にわたしが作った具をのせて子どもに出したところ、気づきませんでした(私よりも吉野家の牛丼食べてるのに!)それどころか「こんぶ入ってるんだ、うちと似てるねー」と言っていました。のんきなものです。

▼吉野家の1人前(112g)と今回の牛丼(肉1500g+調味料)の差!
肉の量が多すぎない?と思ったあなたへ。
忙しい主婦ですから、出来る限り一度に料理を済ませてしまいたいですよね。
大量に作ることで、どんどんアレンジしていけますし、アレンジにも飽きたら冷凍もできます。牛丼を1回分ずつ冷凍しておくと、子どもの朝ご飯とか、夏休みの子どもの昼ご飯とか、さっと食べたい土日のランチとか、何かと便利です。この牛丼の具を使ったアレンジレシピも、今後記事にしますのでお楽しみに。