何年も前から気になっていた「一汁一菜」をやってみた

料理研究家の 土井善晴さんが書いた『一汁一菜でよいという提案』を数年前に読みました。

「一汁一菜」という食事スタイルについて

この本では一汁一菜という食事方法が提案されています。一汁一菜は、具だくさんの汁物・ご飯・おかずというシンプルな食事のスタイル。おかずは1品なので、沢山のおかずをつくらなくてもよいというものです。
土井さんが一汁一菜でもよいという提案する理由は、多くの人が毎日の食事作りを負担に感じている人が多いことが発端だそうで、毎日台所に立つ人や忙しい子育て世帯の人に対して、毎食しっかり料理を作らなくても良いんですよ、一汁一菜でいいんですよという、メッセージです。

わたしはこの本を数年前に読んだとき、

一汁一菜で良いなら確かにラクだけど
家族がいたら完全に一汁一菜にすることは難しいな

と思いました。「育ち盛りで大量のご飯とおかずを必要とする毎食肉祭りの子ども」+「汁物は取らず、おかずのみで晩酌する夫」という家族構成では、一汁一菜は成り立たないのです。

成長期の子どもであっても、食欲がほぼないタイプの子は、一汁一菜にしたら食べる量が少なくてすむので喜ぶかもしれません。我が家では次男がそういうタイプなので、彼の場合はそれで大丈夫そうですが、成長期の子供を抱える多くの家庭ではそうもいかないでしょう。

また、わたしは料理をすること自体がとても好きなので、疲れている時は「ご飯と味噌汁で終わり」でもいいけれども、いつもいつも一汁一菜で料理が終わってしまうのは物足りません。もっと作りたい、もっと食べさせたい!

普段あまり料理をしない人にとっては、料理に対するハードルを下げてくれる「一汁一菜」ですが、料理をする人間にとっては逆の意味でハードルが高い。何を削るのか?という点で。それに、一汁一菜という限られた品数のなかで、栄養のバランスを考えるのも難しい。

わたしが考える「一汁一菜」の欠点と利点

欠点

中年以降であれば一汁一菜でも良いかもしれないが、子どもにはタンパク質や野菜をしっかりと食べさせたい。

一汁一菜のみで、一日に必要な栄養をカバーするのは難しい。

生野菜・果物が足りていない。

利点

食事内容がシンプルなので、用意するのがラク

食べ過ぎることがない=太らない

味噌汁や米中心の和食は日本人の体にあっており、体に良さそう

長く続けられそうな食事スタイル

そこでわたしは以下のルールで「一汁一菜」生活を始めることにしました。

*自分の昼ご飯のみ「一汁一菜」にしてみる。(子どもには、おかずをプラスする)
*足りていないタンパク質・生野菜・果物は、夕飯で摂取する。

「一汁一菜」生活をやってみた

昼ご飯を一汁一菜にして5日が経過しましたので、その内容をご紹介します。

1日目

もち麦ごはん
具だくさん味噌汁
(鶏むね肉・キャベツ・玉ねぎ・もやし)
茹で卵
もち麦ごはんなので食べるのに時間がかかり、それだけで満腹感がある。タンパク質の為に、茹で卵をプラス。

2日目

もち麦ごはん
具だくさん味噌汁
(じゃがいも・キャベツ・もやし)
納豆
生卵
じゃがいもを大きく切ったら、満足感がアップ。この食事スタイルでは、具材は大きめの方がよさそう。昨日の味噌汁とは、満足感が違う。
タンパク質の為に納豆・生卵をプラス。

3日目

もち麦ごはん
具だくさん粕汁
(まいたけ・キャベツ・豆腐)
キムチ
大きめの舞茸がとても良い。豆腐は木綿で、でっかく切りました。大きめの豆腐は味噌汁の満足感にとても重要なことが分かりました。
おかずはキムチのみ。大人なら、たまにはこのくらいでもいいかも。

4日目

もち麦ごはん
具だくさん味噌汁
(レンコン・キャベツ・玉ねぎ)
ほうれん草のソテー
キムチ
スーパーに行ったらレンコンが安く売られていたので、ぶつ切りのレンコンを味噌汁に入れてみました。レンコンを味噌汁に入れるのは初めての経験でしたが、味噌汁に合わないということもなく、しゃくしゃくした食感が楽しい。自分で食べるんだし、もっと自由に味噌汁を作ってもいいのかもしれない。

5日目

もち麦ごはん
具だくさん味噌汁
(まいたけ・豆腐・小松菜)
ジャーマンポテト
おかずは前日の残り。一菜を「前日の残り物」にすると、作るのは味噌汁だけなので、食事の準備がさっさと終わります。

5日間やってみて

家族の食事スタイルに合わないからと、興味を持ちつつも実行には移していなかった一汁一菜ですが、自分の昼ご飯に採用してみて感じたことをまとめます。

しっかりと米を食べるので、それなりにお腹はいっぱいになる。

わたしの場合は、米をもち麦ごはんにしたということもありますが、お茶碗1杯のご飯をしっかりと噛んで食べるので時間もかかりますし、そのうちにお腹もいっぱいになってきます。いつもより意識をしてしっかり噛んで食べたので、顎がつかれました。

味噌汁の具材は大きく切った方が良い

具が大きいほうが噛む回数が増えるので、その分「食べている感」がアップします。逆に細かくすると汁と一緒に具が口の中に入ってきてしまうので、あっという間に味噌汁が終わってしまいます。

この5日の間、具材の大きさを「超大きめの日」と「みじん切りの日」を作って比較してみましたが「超大きめの日」の方が、圧倒的な満足感でした。今後、このスタイルで食事をする最には、絶対に大きく切ります。

おかずはあってもなくても良い

味噌汁の具材によっては、おかずは漬物のみでも大丈夫な気がしました。味噌汁に肉団子とか豚肉とか鮭といったタンパク質をいれるとボリュームがでるので、その分、一菜は控えめでも満足できます。

(味噌汁にいれる具材だけでは、一日のタンパク質量としては足りないので、その分は夕飯に食べることが前提です)

おかずを残り物にするともっとラク

「前日のおかずが冷蔵庫に残っている」とか「作り置きしたおかずがある」というような日は、それを1品とします。味噌汁を作るだけなので、料理時間は10分足らずです。

台所に立ち、まずは鍋にお湯を沸かす。味噌汁の具材を切って鍋に入れたら、具を煮ている間にご飯をよそったりおかずをお皿に入れ、終わるころには味噌汁の具が良い具合に火が通っているので出来上がり。

子どもにはありえない食事

やはり、育ち盛りだったり食べるのが大好きな子どもには、一汁一菜のみの食事は厳しいです。一菜を肉料理にすることも出来ますが、そうなると野菜ももっと取らせたいので、結局一菜ではなくなってしまいます。

我が家ではこの5日間、わたしの一汁一菜を基本として、子どもの食事は「私の食事と同じ内容」プラス「焼いた肉」や「前日の残り物をいくつか」プラスして食べさせていました。

肉大好き食事大好きの長男の食事をわたしと同じにしたら、即、暴動が起きたことでしょう。

今後の一汁一菜生活について

今は子どもが日中も家にいるので子どもの昼ご飯も必要ですが、子どもの学校が再開すれば昼ご飯はわたし1人で食べるようになります。

そうすれば「子ども用」に別に考える必要もなくなりますし、ボリューム的にも、40代女性の昼ご飯としてはこのくらいで良さそうな気がします。

なにより作るのがラクで早く、10分くらいで料理終了。昼ご飯作りに時間をかけない分、夜ご飯を作る方にエネルギーを傾けられます。

わたしひとりの一汁一菜昼ご飯生活はムリなく続けていけそうなので、しばらくやってみようと思います。今週作ったような簡素な和食の一汁一菜は、食べ過ぎることなく健康的で、料理するのもラクなので、もっと年をとってからも続けていける良い食事スタイルだと思いました。

 

最新情報をチェックしよう!