わたしは毎日食事を作りますので、毎日ご飯を炊きます。ここで困ったことが起きています。
わたしはちょっと記憶障害っぽいところがあり、ちょっと前のことを完全に忘れるという特性があります。忘れるというよりはそもそも頭に入っていない、ということも多いですが「いったんは頭に入っているはずだけど、忘れてしまう」というパターンももちろんあります。
ご飯を炊く時は、米びつから炊飯器のおかまに入れて、といでから炊飯のスイッチを押します。この一連の流れのなかで、「米びつから炊飯器のおかまに入れて・・・」のこの部分で、自分が何合炊こうとしていたのかを忘れてしまうのです。
米びつからおかまに入れた直後に「何合入れたのか」忘れたのであれば、一回米びつに全部の米を戻し、最初からやり直せます。実際、この段階でやり直すことも多いです。
しかし、一度水を注いでしまうともうダメです。一番多いのがこのパターンで、米を流し台に持ってくるまでは憶えているんだけど、研ぎ始めると忘れてる。・・・・あれ??わたし、今日何合炊きたいんだっけ?となります。
米が水に濡れてしまったら、「米びつに戻してやり直す」作戦は使えません。こうなってくると

お米何合入れたんだっけ?
えーーーい、ままよ

どうしたらいいと思う?
夫の案

(毎回、その量しか炊かない)
デメリット
この案は、単純で分かりやすい。一度決めてしまえば、おそらく間違えることはない。しかし、あまりにルールがきつすぎて、実生活に即していません。
日によって「今日は昨日のご飯がいっぱい残っているから2合だけ炊こう」とか、「今日はご飯をいっぱい食べたいから5合」とか、そういうことってありますよね。その時の都合に合わせて炊きたい量は変わるものです。
それなのに毎回同じ量しか炊けないのは、使い勝手が悪い。単純で分かりやすいけど、現実的じゃないので不採用。
長男(中3)の案1

いーーーち、にーーーーいぃ、さーーーーん、って
大きい声を出して数えればいいと思うよ。
レバーを押すごとに「いーーーーち(1合)、にーーーーーいぃ(2合)、さーーーーーん(3合)」とデカイ声で言えばいいのです。
長男の案2





これだと1合の時は米研ぎにくいよね。
うひゃひゃーーー

やってみた
さっそく今日、お米を炊く時からやってみることにしました。
夕方、米をたく時間にわたしはおかまを持って米びつの前へ。そして何の気なしに心の中で「いーち、にーい」と数えながら米のボタンを押しました。そう、わたしはもう「今日からやろう」ということを忘れているのです。
「いけない、今日は声に出して数えるんだった!」と思った時には、時すでに遅しで「えーーーっと、今何合?」の状態。2まで数えた気がするけど、ボタンは2回おした?それとも3回目いってたっけ・・・?
と迷うや否や、反射的に出した米を米びつに戻し、また最初からやり直しました。そこでふと我に返ると、おかまは洗ったばかりでびしょびしょ。それなのにわたしはお米をいわば反射的に米びつに戻してしまった。ということは、わたしは「水を入れてとぐ」状態まではいっていないにしても、濡れた状態の米を米びつに戻してしまったのか・・・。あぁなんということを。
数を数えるということを意識するばっかりに、「濡れた米は戻しちゃいけない」ということがすっぽり抜けおちてた、しかも数も数えられていない。
このように、米びつから米を数えていれるという「米をとぐ前段階」で、すでにうまくいかなくて落ち込みました。米びつと、先ほどすばやく戻してしまった米の部分(米びつの一番上にある米)をぼんやり眺め、数分惚けました。なんだろうね、このがっかり感は。
この件に関してはその後、軽く5時間くらいどんよりしました。米びつの米、カビたら嫌だなぁ・・・。
しかし気を取り直して、「声に出して数を数えながら米を出す」をやり(今日は4合)、両手を4の指にしたままおかまを運んでその指のまま米をといで炊飯のボタンをスイッチオン。
改善点
4の指のまま米をとぐ場面ですが、この時、いつも右手で米をとぐので左手は自然とおかまを支えようとしてしまいます。無意識に。そうすると左手はおかまを支えちゃってるのでいつの間にか4の指じゃなくなってて「ん?」と思う場面がありました。右手はかろうじて4の指のままだったので事なきを得ました。
しかし、何かに集中してしまうと前のことは忘れてしまうので、「米をとぐ」ということに集中している間は「4の指にしておく」ことは忘れがち。ここが盲点です。
やってみたところ、おかまを運ぶのも、米を研ぐのも、右手だけで全部出来ることが分かりました。そこで一連の行動をすべて右手にお任せし、左手は何合か?のカウントのみ行う、という役割分担制を思いつきました。
米を「いーーーち、にーーーーーいぃ、」と言っている時に、左手の指をその本数にして、左手の指は最後までその形をキープ。米をとぐときにおかまに添えたりすると指のカタチが崩れてしまうかもしれないので、絶対に他のことはさせないようにする。なんなら左手は背中に回すなどしてもいいかもしれませんが、一番いいのはその指を見ながら米をとぐ。無意識のうちに指のカタチを崩してしまうかもしれないからです。指を見ながら米をとげば(指を見ているので、米の方はあまり見ないでとぐことになるけど)、意識は左手の指にあるので、無意識でいるよりは崩れにくい。
それと同時に3合なら、米を研ぎ終わっておかまに水を入れるまでずっと「さんさんさんさんさん・・・・・」と言い続けると、よりいいです。
一番大事なことは
改善点のやり方も含めてですが、なにより大切なことは「今やっている行為に集中する、意識をそこだけに向ける」ということです。
いくら、指のカタチで示しても、「さんさんさん・・・」と声に出していても、その行動中に別のことを考えてしまっては一巻の終わりのなのです。別の考え事に全てが奪われるので、口に出していたコトバは失われるし、もちろん指のカタチをキープすることも忘れているので、もう「米を何合炊くのか覚えている」世界には戻ってこれません。
今回は長男が提案してくれた方法を試してみましたが、軽い症状のうちならこれで十分対応できそうです。
わたしが考えた方法
上記の方法で対応しきれなくなった時の対策として、わたしが考えている次の案は、こうです。
- 我が家の炊飯器は1合から5合まで炊けるので、1.2.3.4.5という数字をかいたカードを米びつの近くに用意する。
- 炊きたい合数のカードを取って、米びつのところに行く。
- カードを見ながら、声に出して米をはかって入れる。
(3のカードを取っているなら、「いーーち」と言いながらボタンを1回押す→「にーい」・ボタン押す→「さーーん」・ボタン押す、までやる。) - 米を入れたおかまと一緒に数字のカードを流し台に持って行き、米をといだら、そのカードを見て水かげんをする。
これなら、指を固定しなくても(うっかり固定するのを忘れてしまっても)途中で「あれ、どうだったったけ?」と迷う心配がありません。数字ではっきりと示してくれるので「2だったか・・3だったか・・?」という迷いは生じません。
この場合、カードはマグネットで作るのが良いでしょう。紙で作ったら即なくすのが関の山ですから、ホワイトボードや冷蔵庫などに貼っておくといいと思います。
追記
濡れた米をすばやく米びつに戻してしまい「米がカビたら嫌だな」と、しばらく落ち込んだ私ですが、夜中になり気づいたんです。
米が濡れていなかったことに。
あのとき、わたしは米びつのボタンを押すと同時にすでに何合か分からなくなっていたので、すぐに米びつに米を戻した。米びつの下にあるトレーから、米をおかまにいれる前に(つまりおかまに米を経由させず、直で)米びつに戻していたんです。
よって、濡れたおかまを経由してはいないので、米は濡れていなかったということになります。

と同時にどっと疲れました。
わたしの無意識下における素早い行動(米をすばやく米びつに戻す)と、素早い思い違いのせいで、しなくていいはずのガックリ感を味わいました。
はぁーーーー。いったいなんだったのか。誰のせいにもできない、やるせない思いでいっぱいです。
