発達障害(ASD)を抱える人にこそ、料理という趣味をおすすめしたい3つの理由

みなさん、料理は好きですか?食べることは好きでも料理をすることは好きじゃないという人もいるでしょう。わたしは料理をすることも食べることも大好きです。わたしのこれまでの経験から、料理を趣味にすることは発達障害(ASD)傾向にある人に向いているんじゃないかと思い当たりましたので、シェアします。

40代女性の趣味ランキング

まず最初に、わたし同じ年代・性別の人は、どのような趣味を持っているのかを調べてみました。

  1. 貯金・節約
  2. 数学
  3. MMORPG
  4. アクセサリー作り
  5. 写真・カメラ
  6. 絵画
  7. 楽器演奏
  8. 歴史
  9. DIY
  10. 登山・トレッキング

出典:趣味探し図鑑

さまざまな趣味がありますね。一位の「貯金・節約」というのは趣味なんでしょうか?

2位の数学も意外でした。数学って、わたしのイメージでは男性的だし、わたし自身、数学からは高校生の時から距離を置いておりますので、苦手意識が大変強い。こういうのを楽しめる人もいるのですね。

実はわたし、昨年数学の本をたまたま手に取ったことがあるんです。「幼いころは数学はものすごく苦手だったけど、大得意になった数学学者」みたいな方が微分積分をわかりやすく解説する本で、「これは面白い、高校生の時にまったく意味不明だった微分積分が分かるようになったら楽しいかも!」と思ったのですが、興味を持てたのは二日位。手に取って2ページくらいでねむくなりそっと本を閉じる、ということが数日続き、本を読み進めることをあきらめました。

楽器演奏は、演奏する場所の確保が大変そうというイメージがあります。家でトランペットでも吹こうものなら、大変な騒音・大迷惑です。仕事をしている人の場合、家にいるのは「早朝か夜遅く」なわけですから、この時間に自宅で楽器演奏は難しいですね。やはりここは○○音楽教室のようなところに行って練習をするのでしょうか。「電子ピアノ+ヘッドホン」などは可能ですが、楽器がなんでもOKではなさそうです。

ここから、このランキングにおいてランク外であった「料理」を趣味としておすすめる理由を書いていきます。

発達障害(ASD)の人の趣味に必要な条件3つ

一人で完結。自分のペースで出来ること

趣味には一人でやるもの大勢でやるもの相手が必要なもがあります。少し詳しく見てみましょう。

数人でやるものコーラス・フットサル・バレーボール・ボランティア活動・ボードゲーム・キャンプ・麻雀・ヒップホップ・ケートボール・野球・バスケットボール・旅行
相手が必要なもの囲碁・将棋・オセロ・茶道・社交ダンス・バドミントン・テニス・チェス・卓球
一人で行うもの株・FX・読書・映画鑑賞・編み物・語学・塗り絵ゲーム・生け花・盆栽・日記・刺繍・陶芸・お菓子作り・ネイルアート・スポーツ観戦・アクセサリー作り・プラモデル・ガーデニング・家庭菜園・ヨガ・散歩ランニング・筋トレ・スキューバダイビング・サーフィン・彫刻・一人旅・パズル

思いつく限りの趣味をざっと分けてみました。こうみてみると、趣味は「一人で行うもの」が多いようですね。まず最初に、発達障害(ASD)をかかえる人の趣味として「誰かが必要」なものは、選択肢から外します。

大人のアスペルガーをはじめとするASD傾向のある人は、コミュニケーションが苦手な人が多いです。せっかくやろうと思っても相手の都合で出来なかったり、その趣味を行っている間も誰かに気を使い「今、話しかけるタイミングだった?」とか余計なことを考えてしまい、趣味どころではなくなります。もしくは空気が読めないことで逆に気を使われ、趣味仲間の中で疎外感を感じてしまうかもしれません。

相手、もしくは他人がいっぱいいることで「その趣味がうまくできない自分」に嫌気がさし、ますます自己肯定感を低めてしまう可能性もあります。

例えば「ママさんバレーの試合中、自分ばっかりミスをしたら?」「自分でもうまく出来ない、みんなに迷惑をかけていると思っているのに、チームメイトに『へたくそ!』と罵倒されたら?」逆に「出来なくでもいいよ、しょうがないよね」なんて同情を向けられたら?どちらにしてもそこから逃げだしたくなります。そんな気持ちを考えるだけで、もう心が締め付けられます。(わたしもかつてママさんバレーに誘われたことがあり、即座に断りましたが、いい判断だったとわれながら思います。)

そんな趣味は百害あって一利なし。要は、自分の技術と比べる対象がいるとか一緒にやる人がいると、そのことが大きなストレスとなってしまうのです。そういう疲れは、学校とか仕事だけで「もうたくさん」ですよね。趣味は「一人で」行うものに限ります。

費用があまりかからないこと

これも大事な点です。なにしろわれわれは人とのコミュニケーションが苦手であり、日々のコミュニケーションから最大のストレスを受けて生きています。趣味を行うのに「お金がかかる」ならば、より多く稼がなくてはいけません。稼ぐためには仕事をしなくてはいけなくて、仕事をするには何かと「他人と関わる」ことになります。

仕事も自己完結で済む人とか、あまり人と接しないで済むものもあるかもしれませんが、たいていの仕事は多かれ少なかれ人に関わります。人との関わる以上「ストレス」は発生します。そのストレスを受けてまで趣味の為にお金を稼ぐ、というのは普通の人には問題ないかもしれませんが発達障害(ASD)を抱えるもしくグレーゾーンの人には向いてないかと思いますし、わたしには出来ません。よって、出来る限り費用がかからない、今の収入で十分楽しめる趣味を選ぶという視点が必要です。

例えばお金がかかる趣味にはこのようなものがあります。

ギャンブル(パチンコ・スロット・競馬など)

湯水のようにお金が出ていきます。中毒性があってやめられない。

車・クルーザー・バイク

数百万から数千万レベル。

ゴルフ

「いい道具をそろえ、おしゃれなウェアを買う」という始める前段階で数十万。打ちっぱなしでの練習代も必要だし、コースに行けば万単位。

旅行

日帰り旅行でも、電車代・食事代・観光地での入場料・お土産代その他がかかる。ツアーだと数万から数十万。旅行の準備として、トラベルグッズや、スーツケースなども必要になる。

カメラ

カメラは高い!

アイドルのおっかけ

遠征代・チケット代・グッズ代など数万~数十万

コレクション

漫画・CD・アイドルグッズ・古銭・スニーカー等々、何を集めるにしてもお金がかかる。古いものを集めるだけでもお金がかかるのに、新しいものが出ればそれも買うことになり、延々と出費が続く。それ収納しておく場所の確保にもお金がかかる。

このような趣味は大変お金がかかります。わたしが若い頃にやっていたスキューバダイビングも、かなりお金がかかる趣味でした。でもわたしは趣味の為に働くには嫌です。なんのための趣味なのか、わからなくなってしまいます。

幸せを何度も感じられること

これはその趣味を行う頻度のことです。どの程度その趣味が楽しめるのか?ということです。長時間、たくさん楽しめるほどいいですわけです。わたしが昔やっていたダイビングは、一番熱心にやっていた時で「1年に数回」という頻度でした。たまーに行う趣味です。そうすると「年に数回しか楽しめない」ということになってしまいますよね。
映画鑑賞なら1か月に何本見られるのか。ゴルフなら月に何回行くか。旅行に何回行くか。といったことです。
ただ、これについては「その趣味を行っていない時も、その趣味のことを考えるだけで幸せ」という人もいるので一概には言えないです。
観劇を例にあげるなら、「劇を見に行っている」時だけではなく「次にどんな劇を見るのか考える」「その劇について調べる」「その劇を空想して楽しむ」「チケットをどんな風に手に入れようか考える」「見た劇について、誰かと激熱トークでもりあがる」「感想をツイッターで発信する」など、観劇に関すること全部が楽しい。もう「観劇を楽しんでる私、全部が楽しい」となってくると24時間幸せで楽しくいられます。ですが、「劇をみる時」だけで楽しみが終わってしまうなら、幸せに感じる頻度はだいぶ低いことになります。

それらをすべて満たす「料理」。料理を趣味にするメリット

こうしていくつかの趣味をみてきましたが、「料理」はこれらすべての条件にあてはまるのです。

「一人で完結。自分のペースで出来ること」について

料理は何人で作ってもいいですが、一人で作ることが多いですよね。最初から最後まで、誰ともしゃべらずに一人で集中して行うことができます。失敗しても自分で食べればいいだけですし、うまくいったら、家族に食べさせることも出来ます。そもそもどうあっても食べるのですから、失敗というものは存在しません。そういう味のものが完成したというだけのことです。(完全に丸焦げだったりして「どう頑張っても絶対に食べられないもの」であれば失敗になりますが、なかなかそこまで失敗しません)
時間の制限がない、というのも大きいです。これが「仕事での料理」になってくると、忙しい時の厨房は戦争のように怒号が飛び交ってみんながイライラして大変なことになっているかと思います。しかしわれわれのやっていることは「趣味の料理」ですから、何時間かけてもいいし数日かけて仕上げてもいい。一つの料理をゆっくり作っていいのです。調味料を図るのに手間取ってもいし、計量スプーンのしまい場所がわからなくなって探し回ってもいいし、レシピを何度見直してもいいし、皿を洗うのが遅くてもいいし。だれも文句をいいません。完全に自分のペースで行えます。
味も自分だけの好みを追求できます。特に「誰かに合わせる」ことが多い発達障害(ASD)グレーゾーンにとって、料理は「完全に自分の世界に没頭し、自分の為だけに自分を満たすものを作るという行為」です。誰かに合わせなくていいんです。作る時間も、味も。自分の為だけの、特別な行為です。
美味しい料理をもっともっと発見するために外食に行ってもいいですね。一人でいろんなお店に入って美味しい料理に出会い、その味を家で再現することが出来るなら、家でもその感動を味わえます。再現するまでの試行錯誤の過程も楽しめます。未知の料理や食材・調味料はまだまだ世界にあるでしょう。
外食に行かなくても、中食という選択肢もあります。最近のスーパーには美味しいそうなお惣菜がいっぱい売られています。それらを研究して自分のレパートリーとして取り込んだり、お惣菜に手を加えてオリジナル料理を作り出すことも出来ます。
料理という趣味を持つと、スーパーや外食へ行くということも、楽しみの一つになりますね。

費用があまりかからないことについて

上記で紹介したような趣味と比べ、料理という趣味にかかる費用は格段に安いです。それには二つ、理由があります。
1.胃袋に限界があるということ

どんなに美味しい料理でも、人が1度に食べられる量には限界があります。どんなに大食いでも、です。どんな高級食材を使おうが、胃袋の容量をかんがえたら、そこまで浪費が出来ません。もちろん人によって食べる量は違うので、いっぱい食べる人と食べない人で食材費に差は出てきますが、数十万とか数百万というようなレベルには至りません。

例えばですが、今日はカレーにいいお肉をいれてみようと思ったとします。それは「普段は100g100円の豚肉を使うけど、今日は奮発して100g500円の牛肉!」といったレベルです。しかも、それを超大量に買うわけではありません。数日食べられる分として多くても2キロくらいでしょうか。そうすると500円/100g×2キロで10,000円です。1万円で相当贅沢なカレーが数回も楽しめるわけです。一度に2キロの肉入りカレーはとても食べきれません。

また、わたしは一人ケーキバイキングと称して「ケーキのワンホールを一人だけで食べる」という活動を時折行っております。しかし「今日は一度で食べきるぞ~~」とはりきっていても、一度で食べきったことは一度もありません。どんなに美味しくても、限界は必ずあります。

このように「食べる」という行為には肉体的な限界があるため、1回で数万数十万もかかるような趣味に比べるとそこまで費用のかけようがなく、格安と言えます。(一人で食べきることが前提です)

2.料理が趣味でも趣味じゃなくても人はどっちみち食事をするので、いってみれば費用は「0円」である。
料理が趣味ではない人も、一日3回食事をします。食べることが好きだろうと好きじゃなかろうと、たいていの人は何かしらを食べて生きています。最近では「食べない」という人もいるらしいですが、大体の人は食事をします。
その食べものには費用がかかっています。これは料理が趣味の人でもそうじゃない人も同じです。「私の趣味は映画をみることなので、食事はしません」という人はいないし、「料理が趣味じゃないので食事代は0円です」という人も存在しません。
ということは、料理が趣味の人の場合、趣味費用は「誰しもが平等にかかる食事代」に対しての出費ですので、ある意味趣味費用=「0円」とも言えますよね。

幸せを何度も感じられることについて

食事は、多くの人にとって一日3回あります。一日に3回も「幸せを感じるチャンス」があるのです。
これは他の趣味に比べて圧倒的に「多い回数」です。なぜなら「食べること」は「生きていくこと」に直結する必要不可欠な行動だからです。人間の三大欲求(「食欲」「睡眠欲」「性欲」)の一つでもあります。
仮に一日3回食事をするとします。その1回の食事のうちで、一口ごとに感動を味わったとしたら、何回の幸せを感じることになるでしょうか。さらに、その一口ごとに、30回かんだとしたら?
つまりこういうことです。
ひと口ごとに噛む回数(噛むたびに感じる幸せ)×1回の食事を何口で食べたか(一口ごとの幸せ)×一日の食事回数
これが一日に感じる幸せの回数です。相当多くないですか?1回の食事が何口か、という点については測ったことがなく、またネット上のデータも見当たらなかったので不明ですが、5回や10回程度ではありません。
このように、食事が好きな人は、一日のうちで多くの幸せを感じることができるのです。
発達障害グレーゾーン(ASD)の場合、普段から大きなストレスを抱えて生きています。ストレスでどうしようもなくなる前に、ストレスを小出しに解消できるといいですよね。ストレスをたくさん抱えている分、幸せもたくさん欲しいと思いませんか?料理を作り食べるということを趣味にすれば、自分で自分を満たし、毎日毎食ごとに「幸せ」というプレゼントを自分に送ることが出来るんです。

まとめ:発達障害(ASD)の方には、ぜひとも「趣味の料理」をおすすめします

一人で完結。自分のペースで出来る 5
費用があまりかからない 5
幸せを何度も感じられる 5
料理を趣味にすることの総合評価
わたしの趣味である料理を全面的におすすめしてみました。
他の趣味に比べ、圧倒的に安い費用で、多くの幸せを感じられる趣味です。
しかも一人で完結し、誰かに気を使うこともありません。
ぜひのんびり楽しみましょう。
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