銀座エリア最大の商業施設GINZA SIXの地下2階にある『Viennoiserie JEAN FRANÇOIS(ヴィエノワズリー ジャン・フランソワ)』。
わたしは時々銀座に行きますが、銀座に行ったら絶対に寄らずには帰れないパン屋さん。
というよりはむしろこのパン屋さんでパンを買うために銀座に行くと言っても過言ではありません。そのくらいお気に入りのパン屋さんです。
この『ジャン・フランソワ』、どのパンも「ザ・都会」というスタイリッシュさで光り輝いており、銀座という町自体に気おくれするわたしとしては、このお店のパンにもちょっぴり気おくれする面もあります。なんかこう、「わたしのような埼玉っ子が銀座の高級パンを頂いてよろしいのでしょうか?」的な。
いいんだけどね。別に誰が食べたっていいはずなんだけど、でもなんかほら、銀座の街は敷居が高い気がするので、パンを買うのもちょっと緊張する。
お店ではもちろんそんなことは全く顔には出さず、むしろおすまし顔でパンを選んで購入しています。しかし何度行っても、いまだにお店とわたしが釣り合っていないような気がしてなりません。こんなに愛しているのに。
ジャンフランソワのパンはどれも美味しそうで、これまでにいろいろなパンを購入して食べてきました。
GINZA SIX店限定の「Wチーズケーキデニッシュ」だとか、太いソーセージがのったパンとか、マフィン、フレンチトースト、クロワッサン・・・。
このお店が出来てから通い続け、ようやく私の中のお気に入りが決まりましたのでご紹介します。今回はグルテンフリー・キャロットブレッドです。
グルテンフリー・キャロットブレッド
『ジャン・フランソワ』にはたくさんのパンがありますが、グルテンフリーのヘルシーなパンもいくつかあります。米粉を使ったマフィン・キャロットケーキなどです。
これまでグルテンフリーのコーナーには全く興味がなく、数年スルーしていたのですが、ある時キャロットケーキが唐突に気になってしまいどうしても食べたくなったわたし。そしてキャロットケーキを買うためにお店に行ったのに、売り切れていることもありました。そのくらい人気がある様子。
今回は外があまりに暑かったので、持ち帰ってくる間に上のアイシング部分が溶けてしまいました。
崩れてしまったので冷凍庫にいれて固めました。
本当は均一に、キレイにアイシングされています。溶けてもそんなに大きく味は変わらないとは思うのですが、なんとなく舌触りがよくないような気がしたので、やはり溶けない状態のまま食べた方がよいと思います。だれかに差し上げるとしたらなおさらです。
夏は、持ち帰り用に保冷剤があった方が安心かもしれません。ご注意下さい。
パウンドケーキのようにサイズにスライスされて売られています。上にはアイシング。甘い砂糖のアイシングはしっかりと甘い。これが下の生地部分とホントに合う。
米粉だからなのか、生地はしっとり。とにかくしっとり。これは油脂によるしっとり感なんだと思うけれども、バターの油脂ではない感じ。そういうバターのコッテリ感ではありません。
この本体部分は甘さ控えめで、アイシングのしっかりした甘さと一緒に食べると絶妙にちょうどいい。
キャロットブレッドという名前だけれども人参の味はしません。しませんが、茶色い生地のあちこちに細かい人参のオレンジ色が見えます。
中にはくるみやレーズンがたっぷり。茶色の生地はスパイスが効いていて、これはシナモンなのでしょうか。スパイスに詳しくないので詳細はわかりませんが、複雑な味わい。
わたしはくるみがあまり好きではなく普段はくるみは食べないのですが、このパンにくるみは絶対に必要です。くるみの苦みとコク・レーズン・シナモンのスパイシーさと、生地全体のしっとり感、アイシングの甘さがマジでうまい。初めて食べたとき、驚きました。こんなに美味しいパンをこれまで見逃していたなんて!
見た目が茶色で地味だし、とりわけこのお店のパンは見た目の華やかなパンが多いだけあってこのキャロットブレッドは目立ちません。それに「キャロット」というだけで嫌煙する人もいるんじゃないのかな(わたしはそうだった)。味も一口目から「うひょーーー!!!うめーーー!!」という分かりやすい美味しさというよりは、「ううむ、なるほど。そう来たか。なるほどなるほど。」という、味わい深い美味しさ。
このおいしさは大人になって初めてわかるおいしさ。お子様にはまだ早い(決めつけだけど)。そういうわけで、このパンは大人向けだと思います。
噛めば噛むほどに、味わいが増す。グルテンフリー・キャロットブレッドは『ジャン・フランソワ』のパンの中で一番新しく「わたしのお気に入り」に加わった仲間です。
華やかな見た目こそありませんが、味は最高に美味しい。今後、ずっと買い続けることになると思います。