私がアスペルガーという名前を知ったのはつい数年前のことですが、今ではもうアスペルガーって言わないらしいです。今では「自閉症スペクトラム障害」と呼ばれています。えぇ、なんということでしょう。私が知った最新情報が、実はもう古かったなんて。
時々ASDという単語だけ見かけて、何だ?と思っておりましたがそれは自閉症スペクトラム障害のことでした
英名のAutism Spectrum Disorderの頭文字をとってASDと略されるということです。
自閉症スペクトラム障害は、2013年に出版されたアメリカ精神医学会の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)において、これまでアスペルガー症候群、高機能自閉症、早期幼児自閉症、小児自閉症、カナー型自閉症など様々な診断カテゴリーで記述されていたものを、「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」の診断名のもとに統合されました。出典https://h-navi.jp/column/article/35025728
ちょっと分かりにくいので、まとめるとこんな感じです。
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- 幼少期にアスペルガー症候群と診断された人が、年齢や環境などの変化によって自閉症と診断されることもあり、成長してから自閉症の症状が明確に表出する場合もある。
- 脳画像の研究においては、診断のカテゴリー別にそれぞれの差異が認められないこともある。
- 症状の程度によって生活に支障をきたす場合も、ほとんど支障なく生活できる場合もある。
- 支援方法も共通であることが多い
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これからは、アスペルガー症候群、高機能自閉症、早期幼児自閉症、小児自閉症とかそういうのまとめて「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」と呼んじゃおう!
2013年の『DSM-5』において、スペクトラム(=連続体という意味)という言葉を用いることで、障害と障害の間に明確な境界線を設けない考え方が採用されました。全部まとめてそういう呼び名にしたわけですね。
出典 https://h-navi.jp/column/article/35025728
よって今後は「自閉症」とか「アスペルガー症候群」といった障害名ではなく、「自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害」と診断されることになるのでしょう。
2013年って、けっこう時間が経っております。今はもう2019年。6年も前です6年前!しかもアスペルガーという旧呼び名を今頃知るなんて!自分の特性であるにも関わらずです。いかに私が世間知らずなのかというのも分かります。でもきっとこういう世界に関係のない「普通の人達だけで暮らしている世間の人」は今でも知らないし、身近に該当する人がいる人は、既に知っているでしょう。「ちょっと変わった」「そういう障害を持った」人がいるからこそ、それを意識するわけですからね。
障害の呼び名なんてお医者様が「どのような診断名にするか」というだけで、障害を持っている人はこれまで通りに援助を受けられるし、発達障害グレーゾーンの人間にとっては「グレーゾーンアスペルガー」が「グレーゾーンASD」という呼び名に変わったところで、なんにも変わらない。外に向かって堂々と援助をお願いできるレベルではなく、あくまでも自分の中の「定義の問題」。だってそんな診断されていないし、されるほどのレベルではない。みんな自分のことで精いっぱいなのだよ、普通の人だって。したがって誰にも理解されない。そこがグレーゾーンの生きにくさのポイントなのですが。
なんだか障害名が変わるのってよくわからないし、複雑だなぁなんて思うけれど、症状が「アスペルガーだけ」とか「自閉症だけ」ということではなく、いろいろ絡み合ってのその人だろうから、こういうふうにざっくりとまとめちゃった方がより正確なのかもしれません。
私の場合は、うっすらアスペっぽいけど、自閉症ではない。ADHDの特徴はあんまりみられないし、学習障害でもないし、知的障害もない。でもアスペルガーに限定するのではなく、発達障害とまとめた方がしっくりくる。
人によってはASDもADHDも併発しているということもあるだろうし、それこそグレーゾーンまで含めたらほんとにもう「人それぞれ」ってことになるのでしょうね。