今年に入り、1万キロカロリーを一日で食べるという「1万キロカロリーチャレンジ」動画をYouTubeで何本か目にしました。これまでのわたしは「1万キロカロリーチャレンジ」という言葉も知らなかったのに、たまたまこういう動画を見たというのは、今のわたしに何かしらご縁があるということです。なんかそういうの不思議だけど、そういう縁ってありますよね。必要な時に、必要な物や必要な人に出会って引っ張られるという。
わたしにとって一日に1万キロカロリーも必要か?というと絶対そんなことはないんだけれども、でも常に「もっと食べたい・美味しいものをもっともっと食べたい」と思っているわたしは、自分がいったいどれだけ食べられるのか興味を持ち、さっそくやってみようと思い立ちました。
というのが今年の初め頃の話。実際には1万キロカロリーにこだわっているわけではなくて
「食べたいものを、いろんな制限をつけないで食べてまくってみるとどうなるのか?」という実験的なプロジェクトです。
実際には1月下旬ごろから毎週土曜日にこのチャレンジをしていて、すでに6回もやったんだけれども、
その中で学んだこと6つ。
1.普段の食事で制限している分、「何を食べてもいい、好きな物を好きなだけ食べるぞ――」という喜びは何物にも代えがたい。とても嬉しい気分になる(特に前日)
2.栄養のことを全く考えないで好きなものばかりを選ぶと、糖質と脂質ばかりの食事になる
3.いくら好きな物でも量が多いと体調が悪くなる。
4.いくら張り切っていても、思いのほか量は食べられない。
5.一日に1万キロカロリーは難しいが、何も考えずに食事をしていたら4000キロカロリーは摂取してしまう。
6.この食生活を続けたならどんどん太り、病気になることは目に見えている。
「何を食べてもいい、好きな物を好きなだけ食べるぞ――」という喜びは何物にも代えがたい。
わたしは普段、かなり制限した食事をしています。その理由は別の機会に書こうと思っていますが、週末チャレンジの日はそういうことから全てを解き放ち「好きな物を好きなだけ、好きなタイミングで食べていい」と自分に許可しています。
その日を悔いなく最高の状態で過ごす為に、平日は「食べたいと思い浮かんだもの」を書き出して金曜日にメモを見返して翌日食べる物の準備をします。
発達障害的なアレなのか「記憶が頭に残らない」ので、自分が何を食べたいと感じたのかを覚えておくためです。
と書くと「忘れるなら、忘れる程度しか食べたくないものなんだから別に食べなくたっていいんじゃない?」と思う方もいるでしょうけれども、そうではありません。
「ナニカを食べたいと思った」という記憶があることもあるので(全てを忘れていることもある)「何か食べたいと思った気がする」「わたしは何を思ったんだっけ!!!!」とイライラするし(そうすると心が乱れてイライラが加速されて息苦しくなったり甘いものが欲しくなったりするし)、食べ物にかぎらず日頃やるべきことも情報もどんどん忘れていくので紙に書いて目で確認していかないと生活が成り立ちません。
金曜日は「明日は何を食べようか?」とワクワクソワソワ。俗に言う「遠足前日の夜は、楽しみで眠れない」状態と同じ状態になります。わたしの場合は学校行事である「遠足」はあまり楽しみではなかったように思いますが。
あっという間に終わってしまう当日よりも前日の方が、期待が膨らんでワクワクと嬉しかったりしますよね。
栄養のことを全く考えないで好きなものばかりを選ぶと、糖質と脂質ばかりの食事になる
わたしはもともと「甘い物と揚げ物」が大好き。わたしの中では「太っている人は肉よりも米が好き」というイメージがありますが、わたしは「米よりもスイーツと揚げ物が好き」です。米は我慢できても、甘い物や揚げ物を我慢するのはかなりの苦痛です。
チャレンジの日は真剣に「本当に食べたいものは何か」を考えますが、「どうしても食べたい」と一番に思い浮かぶのはケーキとか焼き菓子。クリームたっぷり系のケーキ・バターたっぷりのクッキーやフィナンシェ・糖質と脂質の固まりであるドーナツ。
おかずだと揚げ物。何といってもから揚げ。フライ系ならメンチカツ。天ぷらならかき揚げ。そんなふうに考えていくと見事に、糖質と脂質にまみれたものばかりが食べたくなっています。
わたしの場合、何も制限なく栄養のことも体調とかも気にせず食べるなら、そういうものばかりを選びがち。だって美味しいんだもの。あれらを食べた時って、爆発的な幸せエネルギーが体に満ちるんです、一瞬で幸せの境地に飛んでいくような(その幸せは始めの数口で終わってしまうのですが)。
糖質と脂質は単体でもおいしいし、組み合わさるとさらに美味しいという悪魔な食べ物です。
いくら好きな物でも量が多いと体調が悪くなる。
ふだん節制している分、「好きなものを好きなだけ、思いっきり食べたい!!」という思いが常にあるのですが、実際はというと、いくら好きな物でも量をたくさん食べると体調が悪くなります。この事実はあまりにも顕著で、食べ過ぎると最初は軽く気分が悪い程度なのにさらにおやつ・昼ご飯・おやつと積み重なってくると胃が痛くなったり、心臓の音が大きく響いてきたり、くらくらして倒れそうになったりします。
実際立ってもいられず、寝込んでしまうことも何度もありました。心は「もっと食べたい、もっと食べたい」と思っているのに体がついていけません。20年くらい前はもっと食べられたと思うんだけど・・・。
そして一日の中で寝込むほどに体調を悪くしてしまうと、そこから回復するまでにかなりの時間がかかります。わたしの場合は「ちょっと横になる」程度ではダメで、完全に意識が飛ぶくらいにしっかり寝ないと胃が回復してくれないことが分かりました。それは数時間から一晩かかってしまうので、寝込むほどになったらそれ以降は食べられなくなってしまいます。夕方に寝込んだら夜ご飯は食べられなくなってしまうので、たくさん食べようとするなら、この状態にならないように朝から計画的に食べ進めなくてはなりません。
いくら張り切っていても、思いのほか量が食べられない。
チャレンジの日は気持ちが暴走していて、朝から「今日は思いっきり食べるぞ!!」という興奮状態にありますが、食べ始めるとすぐにお腹がいっぱいになります。
朝起きたら即ドーナツ、朝起きたら即ケーキという日を数日作りましたが、ドーナツなら3個、ケーキなら2~3個で「うん、このくらいで十分」となってしまいました。わたしは食べることが大好きですが、大食いでもない普通の人間なので、一度に大量には食べられないようです。
それ以上食べ進めると、せっかくの「スイーツを食べる楽しい時間」が、とたんに苦行に変わります。
ドーナツ3~4個も食べればそれだけで1000キロカロリーは摂取することになります。普通の生活をする分には取りすぎなんだけど、1日10000キロカロリーを目指すなら朝食で1000だと厳しい。朝元気なうちに2000~3000キロカロリーくらいは取っておきたいところです。
一日に1万キロカロリーは難しいが、何も考えずに食事をしていたら4000キロカロリーは摂取してしまう。
10000キロカロリーチャレンジをするにあたって、「高カロリーといえばドーナツ」と短絡的に考えてドーナツを15個くらい用意したものの、朝起きてすぐには3~4個くらいしか美味しく食べられませんでした。朝からこの調子なので、一日で10000キロカロリーを摂取するというはかなり厳しいということが分かりました。
ドーナツなんてカロリーの固まりのようなものなんだから「ドーナツでかなりのカロリー稼げるっしょ」と思っていたのに、大好きなドーナツなのに、意外にも食べられないものなのです。甘くてね。甘いの大好きなのに、胸がいっぱいになってしまう。
朝ドーナツの日は、その後怒涛のように菓子パン、油たっぷりのラーメン、カツサンド、おやつにはコンビニのチキン・スナック菓子・チョコレート・アイス、夕飯にラーメン・夜食にカレーライスと食べ続けましたが、これだけ食べても4700キロカロリーでした。5000キロカロリーにも届かず。
ここまで(ドーナツやラーメン・カレーといった)高カロリーの物を食べようと意識しなくても、わたしが好きな食べ物(洋菓子系スイーツとか揚げ物)を食べていると、一日の中でも4000キロカロリーは普通に摂取しそうです。
朝イチのドーナツ3個は厳しくても、おやつにドーナツ3個なら余裕。ドーナツの種類にもよりますが、大体1個で200~300キロカロリーくらいですから3個でざっと600~800キロカロリー。普段の食事プラスこの程度のカロリー上乗せは余裕だということ。
他にもチョコレート菓子とかクリームを挟んだクッキーとか、そういうちょっとしたお菓子もクセモノで「容量は小さいのにカロリーはとても大きい」という時限爆弾的存在。食べても食べた感じがあまりないからどんどん食べられる=カロリー爆上がり。
食事だって、意識しなかったら1食で800~1000キロカロリーなんてすぐに摂取してしまいます。特に外食は厳しいです。外食なんて栄養より「その時に感じる美味しさ最重視」の食事なんだからそりゃあそうなるよね、という話。
先日とあるお店に食べに行きましたら、うどんなのに1000キロカロリーこえててマジかよ、って思いました。
うどんなら大盛にしたいし、つゆに入っている肉は豚肉だし(豚バラ?)、味も濃いめを選んじゃうから致し方ないのかもしれないけど、でも目を疑うよねそれは。うどんなのに。というわけで一日4000キロカロリーは、さらりと摂取してしまいそうです。
この食生活を続けたならどんどん太り、病気になることは目に見えている。
何でも食べて良い日の食事内容は、カロリーは多すぎるし、栄養のバランスがとても悪いです。
PFCバランスを意識して食事をとるようになって分かったことなんだけども、現代人がなにも考えずに食事をするとF(脂質)とC(炭水化物)ばかりになってしまいP(タンパク質)は足りない状態になりがちです。これは「あまり考えずに食事をしていたら」だいたいどんな人にでも当てはまることで、意識していないと脂質と炭水化物まみれになってしまいます。
わたしは甘いものと揚げ物が大好物ということもありますが、好きなものを選ぶと思いっきり「脂質と糖質」ばかりだし、さらに脂質と糖質には「一緒に食べると美味しさがパワーアップする」という危険な性質があるんですね。
洋菓子がまさにそうだし、甘辛い味付けの豚バラ肉をたっぷり乗せたご飯とか、牛丼とか天丼とか、オイル系のパスタとかも、そう。糖質と脂質は一緒にどんどん食べちゃう。
わたしの一日一万キロカロリーチャレンジ日の食事内容は「脂質と糖質」が突出して多かったです。総カロリーが多い分、タンパク質も摂取出来ているのですが、バランス的に脂質と糖質の割合が極めて多い。実際には1万キロカロリーには全く届かなかったのですが、4700キロカロリーしか(しか、というのもおかしいけれども)摂取しなかった日でさえ、脂質は200gを超えていました。
これはどういうことかというと、普段わたしはPFCバランスを意識した食生活を送っており、脂質の摂取は一日に40g以下に設定しています。ですからたった一日で5日分の脂質を摂取してしまっていたということになるのです。なんてこった!
「あまりに食べ過ぎた日」ではなくても、それなりに好きなものを食べ、普通に生活をするだけで脂質と糖質はかなりオーバーになってしまいがちな現代人の食生活。成人女性の場合、必要な摂取カロリーは大雑把な計算で1800~2000キロカロリーであるとくらいと考えると、一日に4000キロカロリーも食べていればそれはあきらかに食べ過ぎです。
なのでこの生活を続けていけばどんどん太ってしまうし、様々な病気にまっしぐらでしょう。食べた分、筋トレや有酸素運動を頑張るにしてもそこまで運動でカロリー消費は難しいので、わたしにとって一日4000キロカロリー摂取はあまりに過剰かなと思います。わたしは脂質異常症でもあるので、脂質の取りすぎは気を付けないといけないとも思っています。
まとめ
一日一万キロカロリーチャレンジは、日ごろのストレス解放になってとても楽しいのですが(特に前日)、食べ過ぎると体を壊します。食べ過ぎるととても苦しくなり、もう食べたくないという気持ちになります。物凄く当たりまえのことですが、大事なことです。食べ過ぎは良くない。
そして倒れこむほどに体調が悪くなると胃もやられてしまい、体が回復するまでの間は食べることを楽しめなくなってしまいます。
爆食を通して学んだことは多々ありますが、食べることが大好きな人間にとって一番大事なことはこれだということを発見しました。それは
え、そんなこと?知ってるけど?
という声が聞こえてきそうな結論ですが、改めて心から思いました。
揚げ物だってスイーツだって適度に食べるのであれば体も壊さない。適度に食べるということが、長く健康に、好きな物を食べて生きていける秘訣なのではと思います。
適度というと人によって様々ありそうなのでもっと分かりやすくいうなら「少量」にしておけばよいということです。「好きだからいっぱい食べたい」「好きだから少量では済まない」から困りものなのですが、いくら好きでも(仮にどんなに体にいい物であっても)食べ過ぎは身体を破壊しますね。食べ過ぎ=ダメ。